TOPICS:

国内外でソフビ界に刺激的な存在であるメディコム・トイの2014年下半期を振り返る 赤司竜彦 インタビュー

国内外でソフビ界に刺激的な存在であるメディコム・トイの下半期を振り返る 赤司竜彦 Interview
もはや国内外のソフビ者たちに圧倒的な存在として、その名を知られるようになっているメディコム・トイのソフビプロジェクト。特に2014年の下半期はガッキーくんのヒットや[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]のスタートが記憶に新しい。いつもタイトな進行に「モノ作りの醍醐味を感じて楽しい!」と語る赤司竜彦氏(メディコム・トイ代表取締役社長)に2014年下半期を振り返ってもらった! 「メディコム・トイのソフビ百科2014年下半期編」とあわせてご覧ください!

1.2014年下半期を振り返って

―まず2014年下半期をざっくりと振り返っての感想をお願いします。
一覧を見ると、ひとつひとつは覚えていますが、時期を問われると記憶が定かではないですね。ソフビが1番いい時期だった60年代から70年年代にかけてのマルサンさんやブルマァクさんと比べると、生産量は遠く及ばないと思いますが、リリース点数を見ると『当時ぐらいあるかな?』と感じます(笑)。『生産性の悪いソフビを月に何十万個も、どうやって生産していたのか?』と考えるんですけど、以前ハイパーホビーさんに掲載された鐏(三郎/ブルマァク代表)さんインタビューで、ブルマァクさんの最盛期を振り返って、当時は成型工場が300件ほどあったという話を読んで、あたりまえですけど人海戦術なんですよね。今回のリリース点数を見て、そんなことを考えていました。
振り返ると2014年下半期は、色んなことをやらせていただいたと思います。濱マイクやMIROCK-TOYさんのジャイアントミロク、ゴーゴートリトンの復活もありました。あとOne up.さんとのお取り組みが増えたという印象ですね。それは偶然だったんですが、ピコピコさんとタケヤマ・ノリヤさんとOne up.さんと打ち合わせをさせていただいた時、意気投合したという流れだったんです。以前ドリームハウスモンスターでご一緒させていただいたんですが、その時は直接お話しはしてなかったんですよ。(2014年下半期の一覧を眺めながら)ひとつひとつのソフビに、色んな思いがありすぎて、逆に『忘れました』みたいな感じです。懐かしいなぁ(笑)。

2.2014年下半期のトピックス

―確かにそう思われるのも解るリリース点数でした。そんな2014年下半期に関していくつか聞かせて下さい。 まず[東映レトロソフビコレクションM(ミドル)]がスタートしました。
大体いつもそうですが、新シリーズの立ち上げ時期は、当初はそこそこの予想から始まり、その後に盛り上がるか? そこそこで推移するのか?  このふたつなんです。今回の[東映レトロソフビコレクションM(ミドル)]に関しては熊之森(恵/東映ものの原型を全て担当)さんはミドルサイズが『大好き!』なので、恐らく今夏から『仮面ライダー』以外のシリーズも出てきそうです。熊之森さん大丈夫かな? 心配ですが『どうしてもやりたいんです!』と凄く情熱的なんですよね。

―凄く楽しみですね、期待しています! 次に気になる所として [ワールドチャンピオンシリーズ]が充実しました。
それに関しては、例えば電人([タイガーマスクソフビシリーズ]などで原型を担当)さんが参戦してくれたり、海外レスラーのライセンスが上手く取れたことなど、色んな事が要因になっていると思います。

―そういう状況が上手く重なった結果ということでしょうか?
シリーズが充実し始める時は、例えば作家が凄く意欲的である、ライセンスが上手く回っている、復刻の材料が出てくるといった色んな理由があります。[ワールドチャンピオンシリーズ]に関してはその通りだと思います。ブルマァクさんと怪獣以外でシリーズを充実させることが出来たことに私も驚きましたから。

―確かにそうですね(笑)。そして次は[GODZILLA VINYL WARS]です。
最初の経緯が、メディコム・トイの海外流通を担当するダイヤモンドコミックさんからの提案で、結果的に各メーカーさんには上手くご協力いただけたと思います。M1号さんは、毎月ムチャなスケジュールに付き合って下さり頭が下がります。このシリーズは『ファンも凄くおもしろがって下さっている』感じが強いですね。昨年の映画『GODZILLA ゴジラ』のヒットもありますし、アメリカ発の企画なのでオーダーも海外からある程度貰えることが前提でしたから、各メーカーさんも『ある程度ビジネスになる』感覚があったと思うし、その辺が入り混じって動いていた感じがします。ただ各メーカーさんを取り仕切るのが大変なことや、ネタも尽きつつあるので、今月編成の次の第12弾で一区切り付けたいと考えています。

―やはり編成は大変だったんですね(笑)。ちょっと前までは、 各メーカーさんから次々とゴジラや東宝怪獣が発売されていました。最近リリースが少なく感じていた中で、久しぶりいろんなゴジラや東宝怪獣が見れて凄くおもしろいシリーズだと思っていました。
再販だからこそ成立している企画があるんですが、まさにこれがそうでした。どうしてもアメリカのディストリビューターを通すと値段が安くなるので新規製作だとコストマッチしないんです。シリーズは毎回、売り上げも良かったし、本当にゴジラ様々でした(笑)。

―やはりゴジラは強いですね! そんな海外ということでいうと、TOY ART GALLERY製ソフビの 国内販売窓口にもなりましたね。
そうですが、実は11月末から生産上のトラブルで商品がストップしたままなんです。近いうちに生産段取りが整い次第、またスタートさせますので。

3.海外勢のソフビについて

―あ、そんな状況でしたか? ちなみにTOY ART GALLERYさんとお付き合いのあるアーティストでどなたか気になる方はいますか?
最近だとコムロタカヒロさんという現代美術家がいて、もの凄く才能のある方です。もともとFRPを使った2m前後の立体を作っているアーティストで、新たにソフビというメソッドに切り替えるという、アートの領域からソフビ入ってきた方なんですね。「海外の方だったら好きだろうな……」というタイプのデザインが多い方で、凄くおもしろいと思います。

―期待してしまいます! 海外と言えば最近、海外勢のソフビが以前より 多くなってきたように感じるんですが、いかがですか?
MUTANT VINYL HARDCOREやSKIINNERとか、ソフビに自覚的なアーティストとは別に、商業ベースで「レトロなソフトビニールを作ってみよう」というメーカーが、例えばタイのKINGDOM COMEとか、イギリスのUNBOX Industriesとか、レトロソフビのメソッドに確信的なメーカーさんが増え始めていると思います。マーケット的に見ると、日本人の感性的には、全くピンとこない商品がアメリカでもの凄くヒットしているんです。確かに国ごとに色んなファクターを通しているので、微妙に日本のソフビとは違いますよね。例えて言うなら中国から入ってきたラーメンが、日本で全く別の食べ物になってしまったみたいな感じ(笑)。でも、その動き自体があることや、ビジネス的に継続できるスタンスがとれるなら、それはそれでおもしろいという気はしています」

―海外といえば、CJマートもスタートから1年がたちましたが手応えはいかがでしたか?
メディコム・トイが運営していることもあり、キャラクターモノの方が食い付きがいいんですが反面、西田シャトナーさん(折り紙作家)の折り紙とか、ムラバヤシケンジさん(木彫アーティスト)の開運招福招き猫とかも受けが良くて「不思議だなぁ~」と思うことや……いえ、売れるのはいいことなんですよ(笑)。国によって全然価値観が違うと感じることが多いですね。それでもフランスのセレクトショップ、コレットが招き猫を何十体もオーダーしてくれたりして「やってて良かった……」と感じましたね。

4.国内のソフビについて

―海外勢に活気が出てくる反面、国内メーカーさんとのコラボは、 やや落ち着いてきているようにも感じますが、いかがですか?
それは単に今の流れもあります。もちろん気になる方がいらっしゃれば、いつでもこちらから口説きにいくつもりですから。

―また新たなメーカーさんを見つけてくれることを楽しみにしています。 国内というと2014年末に大きな話題になった[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]がありましたね!
本当に[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]は、ひょうたんから駒だったんです。きっかけは以前、メディコム・トイが販売窓口となった製品の生産をご担当されていたのが、実は[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]の販売窓口となってくれているプレステージさんだったんですね。彼らがメディコム・トイへ来られた時「実はガチャの販売もやっているのですが何か出来ませんか?」という話になりました。「どんなことをやりたいですか?」という話の中で、アーティストガチャというアイデアが出てきたんです。最初は「売れるかな?」と思いましたが、結果的に参加して下さった作家さんたちと、もともと親しくさせていただいてる背景もあるので「売れるフォーマットを何か作らないといけない」という所から……具体的に言うと最低ロット数と卸の価格から、かけられる製作予算を割り出し、工場を探して『1体この予算で生産してほしいけど出来ますか?』という逆引きで考えていった企画でした。ただヴィレッジヴァンガードさんは12月にスタートさせたいということでしたので、圧倒的に時間がなかったんです。いわゆるインフラ整備とプロダクツの開発を平行にやらないといけませんでしたから。
ちょうどガッキーくんをやっていたり、こなつさんが参加して下さったり、ザリガニワークスさん、meemieさんも加わってくれて第1弾が編成されました。全く別々の色んな仕事の中にあった、断片的なピースが、意識せずひとつにまとまったので、実は編成的に第1弾が1番自覚的ではないんです。第一弾は予想以上にご好評いただけたので正直かなり「ホッ」としました。逆に第2弾は、第1弾と平行して進めていたのでまだ時間をかけられた分、自覚的に編成出来た印象が強いですね。そう言った意味では、とてもおもしろかったですね(笑)」

―そんな[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]ですが今後も続きますよね。
そうですね。今後どこまで予想を裏切りながら、期待に応えていけるかだと感じています。

5.ピコピコさんについて

―そこで聞いておきたいのが、ガッキーくんについてです。 これも2014年の大きな国内トピックスのひとつでしたよね。
ガッキーくんは日本テレビさんが入ってて、コンテンツとしてすでに成立していたので仕事はやりやすかったですよ。アーティストさんのプライベートなプロダクツやキャラクターの場合、どうしてもアーティスト本人の意向や思いが凄く反映されて、良きにつけ悪いにつけ、思うように開発や発売のフレームを組みずらかったりするんです。ガッキーくんに関しては、TVドラマ『ST赤と白の捜査ファイル』に登場したことで、結果的にお茶の間で市民権を得てしまいましたし、ピコピコさん本人も『このキャラクターは、おもしろい所まで行けるかもしれない』という期待も大きかったと思うんです。それを凄い感じました。
だからガッキーくんのソフビは、ピコピコさんの原型からTVドラマ収録中に「プロダクトサンプルが作れるかどうか?」が我々の最大のミッションでした。この時は、メディコム・トイのデジタルスキャンのチームを使って、FRENZYさんにワックス変換をお願いし、最近ずっとお世話になっているモンスターズストックファームさんにペイントサンプルを作ってもらうという、それぞれの担当へバトンパスしながら作っていったんです。最後に藤原竜也さんがサンプルを持ってTVドラマの番宣のポスターに出てくれたんですが、みなさんの奔走ぶりを知っているだけにうれしかったですね。藤原さんが持ってくれることは知らなかったので『藤原さん持ってる!』って驚きましたから。

―ガッキーくん製作の裏側にそんなご苦労があったんですね。
いえ、これは苦労ではないです。本当に楽しかったですよ。

―ガッキーくんは、そのかいあってという結果でしたよね。
ガッキーくんは、ピコピコさんにとっての出世作になったと思います。[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]インタビューで「ここからガッキーくんを超えるキャラクターを作るぞ!」と語ってましたけど、私も凄く期待しています。ちなみにガッキーくんは、次の[BE@RBRICK SERIES 30]にエントリーされていますし、まだ発表出来ない企画も動いていたり、劇場版映画『ST赤と白の捜査ファイル』のBlu-rayやDVDリリースもあるので、まだまだムーブメントは続きます。

―ピコピコさんとの今後はいかがですか? 早速GEEK!さんとのコラボ作、太陽の死の引導者もありますね。
ピコピコさんて凄く才能豊かなアーティストだと思っているんです。キャラクターデザイナーという切り取り方では括れない方ですから、今後どういう方向へ行かれるのか興味ありますね。余計なお世話ですけど、きちんとマネジメントできる機能とか機関があった方が、彼自身もっと伸びしろが生まれるのでは? と感じるけど、そんな枠には収まらないかもしれませんね(笑)。本当のことを言えば、もし私がメディコム・トイ代表取締役社長でなければ、彼のマネージャーをやりたいです(笑)。ただそうもいかないので、今出来る事として「どこまでピコピコさんのキャラクターを拡大するために協力出来るか?」なんですね。

―ピコピコさんの存在が大きくなれば、オリジナルでソフビを作っているアーティストさんや メーカーさんにとって、すごく夢のある話になると思うんですよ。
あの『イン・ザ・ヒーロー』の唐沢寿明さんじゃないですけど『俺がやらなきゃソフビに夢が!』っていう世界ですね。ピコピコさんは、そういう存在になってくれるといいなと思います。

6.新作について

―もうひとつ今回の注目である新作「鬼」についても聞かせて下さい。
元々の立ち上がりは2014年の頭ぐらいでした。メディコム・トイスタッフから「凄いCMがありますが、知っていますか?」とYouTubeの映像を見せられたんです。凄かったので『何か出来ないか?』という話になりスタートしたんです。

―スタートはそんなに早かったんですか!?
はい。でもこの企画は実際、CMで予算も相当かけて制作されていますし、権利調整にとても時間がかかったんです。正直、よくまとまったなと思います(笑)。制作では「鬼」が全部CGなので『どれぐらい細密なCGデータがあるか?』を確認した時、意外だったんですが、そのまま立体化出来るデータでは無く、1枚だけ加工可能な立像データが存在しているだけだったんです。そのため最初はゼロから原型師さんへ依頼するという話も出ましたが、基本的なポージングなどは、いただいたデータを加工し、フィニッシュの演出や体表テクスチャーに関して原型師さんにお願いすることで進めていくことになりました。
期間でいうとスタートから契約までで半年、データの加工と監修で3~4ヶ月、そこから原型師さんに渡してフィニッシュしていただくまで2ヶ月位でした。ここで「鬼」の原型師は私の中で矢嶋淳一さん(ドリームロケット代表)でした。以前から矢嶋さんには『造型に対する情熱や愛情が高いけど、あまり商業的な成功に恵まれていないアーティスト』という印象があって、以前から色んな話をする中で『もっと成功したい!』と言われていたので「この企画があるけどご一緒しませんか?」と訪ねたら、二つ返事で『絶対にやります!』ということだったんです。
12月中旬にデジタルの出力原型を渡して「2015年の1月10日ごろまでにワックス原型を下さい」とお願いしたので、たぶんは矢嶋さんは、どう考えても年末年始は1日も休んでないんですね。矢嶋さんの「自分の造形をキチンと世に出したい!」という思いも理解していたので「売れるスキームを組まないとダメだ」と思いましたね。実は「鬼」の生産は日本ではなく中国なんです。でもワックス原型が出来た時期、中国は旧正月で全てお休みです。そのため造れる工場がないか探し出し「制作費の見積もりを待っていたら間に合わない!」となり、予測で制作費を見積もりつつ、並行してワックス原型を工場に入れているんですね。
当初の予定では、まさに今(3月中旬)、成型サンプルが仕上がっているはずだったんですが、成型途中でトラブルがあり、そこで時間を取られたので、工場スタッフが直接日本へ持ってくることになり、そこからメディコム・トイからペインターへ送り、彩色サンプルが今日、届いているはずなんです。そんなタイトロープなスケジュールで、ひとつひとつにドラマがありましたね。ガッキーくんの製作もそうでしたが、今回の矢嶋淳一さんの決意や、サンプルを直接日本へ持ってきてくれた工場スタッフや、ひとつのモノは凄く色んな人の情熱で作られている。これが、この仕事をやってて私が好きな所だと感じています。もちろん何も問題がなく進行するプロダクツが1番、皆さんがハッピーなんですけど(笑)。出来上がったモノだけ見ても、解らないそうした裏側の情熱に関われることが凄く幸せだと思います」

―そういう思いって最終的な商品にも出ますよね。ただ進行的には相当ドキドキしますね。
でも「このドキドキが仕事だぜ!」と思っていますから(笑)。

7.最後に

―それでは最後になりますが今後について一言お願いします。
ソフビが海外に飛び火してくれたり、[VAG(VINYL ARTIST GACHA)]を入り口に「おもしろいモノがあるんだ!」みたいに興味を持って下さる方が、少しでも増えることが1番の願いですね。もっともっと国内外でソフビが膨らんで欲しいし、もっともっと多くのメーカーさんやアーティストさんに出てきて欲しいと思います。最近おもしろかったのが海外のサイトで「安くソフビが出来ます!」と宣伝してる記事を見たんです。でも、それは明らかに出来ないんですよ。ただ、こういう勘違いが出てくる事も、ソフビが世間へ膨らんでいる証拠ですよね。若干いびつなのは当たり前で、いびつだからこそおもしろいというのはありますから。そんな勘違いも含めて、色んな規格外のおもしろい膨らみ方をしてくれるといいなと思っています。
(3月17日/メディコム・トイ本社にて収録)

8.新たなコラボについて

※各ソフビについては「メディコム・トイのソフビ百科2014年下半期編」を参照

1・UMMIKKO/コニング(1/6計画限定カラー)
最初は、Instagramを見て「これ何?」と思い、アプローチしたら『やりたい!』ということでスタートしたんです。当然、ご本人とはお会いしてないです。考えてみるると、KAIJU COUP、MUTANT VINYL HARDCORE、SKIINNERなど直接合ってない方が多いですね。SNSで繋がって「やろう!」という話になる。そんなモノで繋がるコミニケーションをUMMIKKOさんにも感じました。

2・GORT/オコリンボール
WF2014冬の会場で始めて見つけたんです。もともとGORTさんはガレージキット業界の怪獣造型で著名な方というのは存じ上げていました。だから最初は「メディコム・トイとのコラボをおもしろがってくれるかな?」と、恐る恐る提案したら「やりましょう。おもしろいじゃないですか!」とご快諾いただけて始まった企画でした。いつかまたGORTさんには、何かソフビを作って欲しいと思っています。

3・シックスエフ/波乗海神オロン
原型師として活躍しているKENTH TOY WORKSさんのブランドです。以前、TOY ART GALLERYのスタッフで、その時に会ったことがあるんです。波乗海神オロンは、スーパーフェスティバルの会場で始めて見て「突き抜けた感じで、めちゃくちゃいいじゃないですか!」という会話をして「ぜひやりましょう!」ということになったんです。これ販売成績が、もの凄く良かったんですよ(笑)。

4・URUPACHI/サカサマゴリラ(猛獣カラー)
現在メディコム・トイでも大活躍されているあべ♨とおるさんのブランドです。これの限定をお願いした時、あべさんが「大丈夫ですか?」と心配されていました(笑)。いわゆるキャラクターモノや、ロボットモノではないあべ原型をご紹介したかったとことや、あべさんは怪獣少女さん、怪獣軒さん、URUPACHIさんなど、イベント限定で様々なプロダクツを販売されていますが、それだと地方のファンが目にする機会もないので、そこに向けてあべさんのアナザーサイドを紹介したいという思いからでしたね。

5・INSTINCTOY/MUCKEY”THE MONSTER”
以前、incやLIQUIDをご一緒させていただきましたが、近年のソフビプロジェクトスタート以後は始めてになります。INSTINCTOYさん自体が、オシャレな店舗を作ったり、凝った仕様で色んなモノを作られてて、凄くおもしろい立ち位置の方だと前々から思っていました。ただこの1~2年は、工場が変わったり色んな背景があって「何かやりましょう!」という話は、いつも出るんですが、なかなかご一緒する機会がなかったんです。でもようやく生産拠点も落ち着きましたと、同時にご提案を受けたのがMuckeyとVINCENTだったんです。

6・アートジャンキー/SHITMAN
SHITMANそのものが「可愛いな、おもしろいな!」というのはありましたが、1番はアートジャンキーさんの人間性でした。凄く良い方なんです。あるイベントで「何かやりたいんです!」と言いながら、マスクマン(アートジャンキーさんは普段イベント会場でプロレスマスク着用)に話しかけられたことがきっかけでしたね。その時は、塗装版の発売ではなかったんです。もともとソフトマンというタイトルなんですが、私から「メディコム・トイで限定版をやるならSHITMANがいい!」と訳の分からないことを言い(笑)。それで成型サンプルを受け取り、私が彩色を決めたんです。確か土曜の昼間に彩色しましたよ。懐かしいなぁ~。

7・RAMPAGE STUDIOS/ランペイジングポーラーベア
RAMPAGE STUDIOSさんは、以前から何となく存じ上げていましたが、昨年5月に開催された「資料性博覧会」で、始めてきちんとお話をして仲良くなりました。「なんかやろうよ!」と言われ、最初にジャミラをご一緒しています。そして昨年の後半ぐらいに「次はオリジナルを作ろうと思っている」という話を聞いて、ご一緒することになったのがこれでした。それまでRAMPAGE STUDIOSさんは、小さなサイズはたくさん作られていましたが、大きいサイズは、これがデビュー作ですね。最初、名前で「クレイジーポーラーベア」を提案したら「カッコ悪いからヤダ!」と言われ、結局「暴れ回る=Rampage」ポーラーベアになったんです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気記事

SOFVI INSTAGRAM

※instagramにハッシュタグ "#sofvitokyo" をつけて投稿した画像が表示されます。

    もしもし こちら編集部

    東映レトロソフビ
    コレクション10周年

    ページ上部へ戻る