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「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview

大好評「エビ沢キヨミのそふび道」第6回「こなつ氏編(File:16~File:18)」はいかがでしたか? 今回はイラストレーターとして活躍するこなつ氏、そして2012年よりスタートさせたソフビブランド・小夏屋について、その活動を振り返って頂きました。もちろん徐々に広がりを見せる小夏屋の今後の展開についても惜しみなく語っていただいています。2018年、ますます躍進しそうなこなつ氏と小夏屋への期待に溢れるインタビューをご確認下さい!!
インタビュアー■エビ沢キヨミ、『そふび道』

1/プロフィールについて

ーーイラストレーターとして本格的に創作活動を開始された年と、そのきっかけとなった出来事などがあれば聞かせて下さい。
こなつ 2006年からフリーランスで活動を始めました。もともとイラストレーターを目指していたんです。その時、勤めていた広告デザイン会社を辞めたのがフリーになるきっかけでした。
ーー本格的な活動以前より、やはり様々な創作をされていたと思うのです。それはどのような創作でしたか?
こなつ 物心付いた時から絵を描くことが好きで、学生時代もオリジナルで動植物の絵ばかり描いていました。とにかく創作活動は描くこと一筋でしたね。
ーー「こなつ」というネーミングにされたのはなぜですか?
こなつ 特別な意味はありません。これまでいろいろな愛称で呼ばれる中で1番、気に入っていたのをそのまま作家名にしたんです。
ーー筆で描かれていることが特徴だと思います。どのような過程を経て現在のスタイルに落ち着いたのですか?
こなつ それまでにいろいろな方法で描いていたのですが、代表作の[ひだまりあそびのシリーズ]は『鳥獣戯画』に影響を受けて筆と墨を使って描くようになりました。アーティストイベントの「POPBOX」で発表したのですが、とても評判が良かったので、その後は墨と筆を使って描くことが圧倒的に多くなりましたね。
ーーイラストレーターとしての代表的なお仕事を教えてください。
こなつ 古くはクレジットカードのデザイン、マルイさんの店内壁画や、隅田や京都の水族館と横浜中華街のショップのお土産パッケージのデザインをしたりしました。最近は「LINE Camera」アプリのスタンプやグリコさんのサイトの挿絵など描かせていただきました。そのほかFEWMANYさんで小夏屋のカレンダーやiPhoneケースなどの商品を作っていただいたりしています。
ーー次に小夏屋として本格的に創作活動を開始された年と、そのきっかけを聞かせて下さい。
こなつ 小夏屋がスタートしたのは2012年の9月ですね。昔から怪獣が大好きで、オリジナルの怪獣デザインをたくさんストックしてて、いつかソフビにしたいと思っていました。タイミング良くソフビの製造を引き受けて下さる所が見つかったので、それがきっかけになりましたね。
ーー“小夏屋”というブランド名ににされたのはなぜですか?
こなつ ブランド名は大事だと思って「どんな名前にしようか?」考えた時、自分の創作スタイルのイメージから、カタカナより漢字だと思っていました。あとは昔ながらの玩具メーカーのネーミングも良いと思っていたので「小夏」ともう一文字の漢字で考えて、最終的に「屋」を合わせて「小夏屋」という響きが良くて決めたんです。
ーー第1弾の「ネゴラ」から小夏屋のソフビも広がったと思います。それについて感想を聞かせてください。
こなつ 最初から沢山のオリジナル怪獣を作りたいと思っていましたが「どこまで発売できるのか?」不安がありましたね。最近になってようやく自分のデザインでマイナーなキャラクターを作れる所まで小夏屋が成長してくれました。本当にファンの方には感謝の気落ちで一杯ですね。

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑こなつ氏が描いた怪獣デザインをカードにしたモノ

ーー確かに最初、怪獣カードで発表されるぐらい色んな怪獣デザインをお持ちでした。でもソフビはしばらく「ネゴラ」の印象が強いですよね。
竹尾 そうですね。通常版「ネゴラ」を始め、寝たり、座ったりしたバリエーションを展開して……毎回そうですがカラーでかなり苦しみますね。「ネゴラ」はまだまだ継続出来るポテンシャルがありますが、去年の暮れ「さすがに小夏屋を支える責任を『ネゴラ』のみに負わせるのは気の毒」とこなつさんと話して新たに長毛種の「ネゴラ」を製作しました。
こなつ もともと「ネゴラ」って私の飼い猫がモデルなんですが、それが長毛種だったんです。
竹尾 長毛種を増やすことで「ネゴラ」バリエーションをさらに広げつつ、通常版「ネゴラ」のリリースペースを開いて、もっと息長く展開出来るよう考えています。

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑様々なバリエーションに展開された「ネゴラ」

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑「ネゴラ」バリエーション

ーーなるほど! そんな「ネゴラ」と同時デビューだった「シバラ」はいかがですか? ついに大きなサイズの「シバラ」を作られましたよね!
竹尾 大きな「シバラ」は、本当ならもっと早く発売したかったんです。でも頭部の額の高さの微調整で修正に丸1年ぐらいかかってしまって、ようやく昨年末に完成したんですよ。私がこなつさんと原型師さんの間に入って修正案を伝えますが、すり合わせがもう大変でした(笑)。
エビ沢 この額の感じは小型犬よりの豆柴よりでかわいいですね。
こなつ ただ「シバラ」も人気はありますが……例えば猫好きはどんな猫でも「かわいい!」ってなりますが、犬好きって犬種で分かれてて、柴犬好きはそれだけみたいなんです。
ーーその辺もあってか「シバラ」って、正直「ネゴラ」と比べると強いイメージがありませんね。
竹尾 なかなか難しい……だから昨年暮れにFEWMANYで「シバラ」メインの展示会を開催したんです!
ーーなるほど! となると今年は大きいサイズの「シバラ」も完成したし、完全に「ネゴラ」に続く代表作へ成長させることが目標ですね! 
竹尾 そうですね。この「シバラ」は、立ち耳ですけど、すでに「垂れ耳の犬怪獣も作ってみたいな……」と思い始めています。

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑大きなサイズの「シバラ」

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑「シバラ」はもちろん「ネゴラ」以外にも徐々にこなつ怪獣が増えつつある!

ーーそういえば最近は、新たに鳥の怪獣「ピゴラ」も加わりましたね。
竹尾 鳥といえば、今年「フクラウス」という「フクロウの怪獣を作りたい」とこなつさんが言っていますね。
こなつ 最初に可愛い哺乳類の「ネゴラ」を発売したので、今度は種類の違う怪獣を発売したいと考えていました。個人的に鳥が好きなので、もっと沢山の鳥怪獣を作りたいんです!
竹尾 動物などの生き物ネタで新作を作る時は、ほかメーカーさんとかぶらないよう気をつけています。全く知らずにタイミングが合ってしまった時は仕方がないですが、気付いてお蔵入りになった企画も結構あるんですよ。
ーーそういうお蔵入企画って、いずれ発表を考えていたりしますか?
竹尾 そうですね。すでにこなつさんのイラストで発表してると、ファンの方からリクエスト頂いたりすることがあるので何かの機会に考えたいと思っています。
ーー「フクラウス」など今後に期待しています!

2/趣味趣向などについて

ーー最初に子供の頃好きだった作品の思い出などありましたら聞かせて下さい。
こなつ 絵本が好きで中でも『鳥獣戯画』を絵本にしたものがあって、これが凄く好きでした。今思うとモノクロの地味な絵本なのですが、動物たちが生々と描かれているのが良かったんでしょうね。それと動物図鑑系も好きでした。
ーーふりかえってみた時、そんな思い出が「今の自分の作品に活かされているな……」と思うことがあったりしますか?
こなつ 自分が好きだったものは現在の創作に全て生かされています。『鳥獣戯画』のように好きなモノを見つけると、自分なりにそれを一所懸命描いたりしていましたので、そうした積み重ねの上に今の自分があるという感じです。
ーー現在も様々な作品をご覧になっていると思います。今はどのような作品が好きですか?
こなつ 以前から好きなのですが最近また浮世絵にハマっていますね。日本画の浮世絵あたりはいつ見ても楽しいのでよく参考にしています。
ーーそんな好きな作品から制作された作品などがあれば教えて下さい。
こなつ 好きなモノは必ず自分の作品に何らかの形で現れていると思いますよ。もともと「ネゴラ」も「歌川国芳」の作品に登場する巨大な「化け猫」がモチーフですから。
エビ沢 あの「歌川国芳」の「ネゴラ」凄くいいですよね!

3/活動について

ーーイラストや立体でキャラクターを創造するときに気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
こなつ 怪獣についてになりますが、怪獣は着ぐるみありきのデザインが良くて、中に人が入っているからこその動きも楽しかったりします。しかし自分が怪獣を描く時は本当に怪獣という生き物がいて、それが「実際動いたらどんな風だろうかと?」想像しながら描いています。
ーーそれを依頼して造型してもらう時、気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
こなつ 前の質問にも関わりますが動物モチーフで怪獣を描くので、怪獣の動きは動物本来の動きを想像しながら描きます。同様に立体化する場合は着ぐるみ的可愛らしさと動物が本来持っている可愛らしさを上手く表現出来るよう考えています。
ーー彩色がもの凄くカラフルな印象が強いのですが、イラストや立体に関しての彩色の時に気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
こなつ イラストもソフビも華のある彩色を心掛けています。最近では女性ファンもすごく増えてきたので、更に「華やかでカラフルに!」を意識するようになっています。カラーバランスなど同じにならないよう気をつけています。
竹尾 毎回、毎回、色塗りバリエーションは時間をかけておいこんでいる感じがあります。小夏屋の最初は、元々のこなつさんファンに加えて、怪獣ソフビファンである男性客を意識してましたが、今は、普通に「かわいい!」って買ってくれる若い女性客が増えてきたので「定期的にかわいいデザインも出していかないと!」という意識は強くなってます。
こなつ ただし怪獣はファンシーすぎないようには気をつけています。具体的に言うと「ゆるキャラ」っぽくならない感じですね。動物らしさをちゃんと表現した上で怪獣を表現したいですから。

4/ソフビについて

ーー改めてソフビ制作でのこだわりや素材について好きな部分などありましたら聞かせて下さい。
こなつ 昔のソフビのゆるめのディテールが好きで「軽くて柔らかい素材の質感もいいな」と思っていました。実際ソフビを製作するに当たって色々な制約があったりするので、簡単に自分の思うようなモノを形に出来ないもどかしさがあるのですが、反面工夫して「良いものにしよう」と考えるのは楽しいです。また製造現場を見学してみると、ソフビはほとんど職人さんの手作りで製作されているので「イラストを“無”から描くのと変わらないなぁ」と共感が持てる部分が多く、ソフビ作りに対する思い入れが深くなったと思います。
ーー新作も増えてきた小夏屋ですが、これからどのような展開を考えていますか?
こなつ 展開ということでいうと国内生産のソフビは、どうしても価格が高くなるので、低価格なミニフィギュアを海外生産して、より多くのファンに提供したいと考えています。
竹尾 基本的に小夏屋はメイド・イン・ジャパンにこだわっているので、FEWMANYとのコラボという形で企画中です。例えるなら[VAG]のようなソフビですね。これは日本国内市場向けというより、今もの凄く盛り上がっている中国ファンに向けての企画になります。こなつさんには、すでに色んなキャラクターがあるので、そういった所を製品化出来ればと考えているんです。
ーーなかなか壮大なプランになってきましたね!
こなつ がんばります!

5/現在の活動について

ーー最近は国内はもちろん、海外での活動もずいぶん増えたと思います。そういう状況への感想を聞かせてください。
こなつ 確かに始めた頃、今の状況になるなんて想像もつかなかったことなので驚いています。
ーー今って毎月海外へ行っている感じですか?
竹尾 実際には2ヶ月に1回ぐらいです。ただこなつさんは、海外だと水と油がダメで体調を崩しやすい。帰国して体調が戻らないまま、次の海外出張ということもありました。続くと厳しいから、こなつさんは「行きたくない」と言いますが、どうしても押さえないといけないイベントがありますから……。そこで今年は今までの5日滞在を4日にするとか、3日間はキツイけどサイン会だけやってとんぼ返りとか、スケジュールを見直して海外の滞在時間を短くする方法を考えています。
こなつ でも出張自体は楽しいんです。食も楽しめたら最高なんですけどね……結局体調がね(苦笑)。
ーー最近はアジア圏がメインだと思いますが、アメリカやヨーロッパはどうですか? 
竹尾 アメリカは年に1回は必ず個展をやるようにしています。一昨年はロス、去年はニューヨーク、今年3月にロスで2年ぶりの個展を予定しています。そして今秋は、今まで限定を送るだけだった「DesignerCon」へ初めて出張します。盛り上がっているアジアと比べて、以前盛り上がったアメリカにはすでに落ち着いた一定のソフビ市場があるので、おろそかにしたくないんです。ただヨーロッパになるとアジアやアメリカと比べて遠いので、アメリカの有力ショップを押さえています。そうするとヨーロッパのファンは、そこで購入してくれるのでカバー出来るんです。
ーーちなみにそうした海外(特にアジア圏)ファンっていかがですか?
こなつ 昨年「TOYSOUL2017」へ初めて行ったんですが、以前から出店されるディーラーさんの話だと「ファンが完全にソフビしか買わなくなっている」みたいなんですね。
竹尾 台湾の「Taipei Toy Festival」も凄いんですが、同じぐらい香港も盛り上がっているということを目の当たりにしました。
ーーなぜアジアが今、そういうノリになってしまったんでしょう?
竹尾 現場に入ると分かりますが、女性作家さんがどんどん増え、20代ぐらいの女性ファンも増えているんです。ソフビは今までだと男の子ファンで、彼らはおもちゃとしてソフビを買っています。でも女の子ファンは違って、大きいサイズではなく10㎝ぐらいのサイズを、日本のインスタ映えみたいに、Instagramの小ネタとして持ち歩いているみたいなんです。アクションフィギュアだと壊れるし、PVCフィギュアだと重い。10㎝ぐらいのソフビなら、存在感もあるし軽いし落としても壊れない。まるでかわいいペットをカバンに忍ばせて持ち歩いている感じなんですね。これは多分、1990年後半ぐらいに日本の裏原(裏原宿)ブームで、ショップのBOUNTY HUNTERやSECRET BASEなどが『スター・ウォーズ』ブームからアクションフィギュアを盛り上げて、当時20代の男の子たちがライフスタイルの一環としてフィギュアを集めたりした時代がありましたよね。今ってアジアの若い世代も「ようやく所得が上がって、趣味にお金を使う余裕が出てきたのかな?」と思うんです。ただ国内でもソフビは割高感があるが、海外へ行ったらさらに高くなる。それでも若い女の子たちが沢山買ってくれているのを見ると「この状態はいつまで続く?」という不安感はあります。でも現状では女の子の消費熱を凄く感じますね。
ーーそうした状況によって絵やソフビなど、何か以前と作風が変わった、あるいは進化した? などの部分がありましたらぜひ聞かせてください。
こなつ 絵もソフビも飽きられないように変化というか、進化というか常に考えています。キャラクターの描き方なんか意識していないんですけど勝手に変わってるみたいですから(笑)。
竹尾 指摘されないと分からないんです(笑)。
こなつ 最初の頃は「ネゴラ」も、怪獣の怖い顔で描いてたんですが最近、形も丸くなって目も大きくなったり、いつの間にか変化していました(笑)。
竹尾 それは時代、時代でこなつさんに何か感じるものがあって「そういう方向へ寄せているのかな?」というのもあるのでいいかなと思っています。
ーーそれでは最後に今後の予定で言い残したことがあれば開かせる範囲で教えて下さい。
こなつ 新作で今「狸の怪獣チャガラ」を作っています!
竹尾 「フクラウス」の前にそれですね。「茶釜」モチーフのソフビは、すでに発売されていますが、こなつさんも以前から描いているし、また怪獣のデザインが全然違いますから。こなつさんの怪獣デザインで「四つ足の怪獣を発売したい!」という思いがあったんです。四つ足は小夏屋として初めてで「アンギラス」など動物だけど、後ろ足は膝立ちになっている。これは着ぐるみ独特の文化で「このスタイルで1体、発売したいよね」ってことから「チャガラ」だったんです。
ーーいつお披露目予定ですか?
こなつ 実は昨年の「Taipei Toy Festival」で製作途中ですが原型を展示しているんです。
竹尾 ほぼほぼ完成しているんですが顔を微修正してるので今春ぐらいにお披露め予定ですね。
こなつ あと今年は、アジアの海外作家さんとのコラボも予定しています。
竹尾 今のアジアって日本人アーティストも人気がありますが、中国だと香港の作家さんが圧倒的に人気なんですね。そこで小夏屋としても、せっかくこうしてアジアへ行ってるので好きな作家さんとコラボすることで、もう少しアジアでの小夏屋ブランドを高めたいと思ってるんです。
ーーそれは楽しみです! 本日は長い間いありがとうございました。
(2018年1月10日/都内某所にて収録)

「エビ沢キヨミのそふび道」を終えて改めてイラストレーター&ソフビ活動を紹介! 小夏屋代表・こなつ氏Interview
↑これが今春完成予定の「チャガラ」の原型! かわいいぞ!!

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