- 2023-6-16
- インタビュー, エビ沢キヨミのそふび道, 新着記事, 特集・インタビュー, 特集記事
- ASAMI MATSUMURA, 『そふび道』, まつむらあさみ, エビ沢キヨミ, エビ沢キヨミのそふび道, マツムラアサミ
まつむら氏(左)とエビキヨ先生(右)
イラストレーター&作家として活動し、最近ソフビデビューもされた注目のアーティスト・まつむらあさみ氏にご登場いただいた『エビ沢キヨミのそふび道』はいかがでしたか? ここでは氏の魅力をさらに深掘りするため、改めて行ったインタビューを掲載。活動のスタートや現在までのキャリア、趣味趣向、ソフビへの想いなどについて、質問しています。またエビキヨ先生によるマンガ用の取材も、マンガに入りきらなかった部分をインタビューに追加収録! ソフビを制作したことについて、さらに詳しく掲載させていただいたので、ぜひマンガと一緒に読んでください。それではどうぞ!!
インタビュアー■『そふび道』、エビ沢キヨミ
1/プロフィールについて
ーー本格的に活動開始された年と、そのきっかけとなった出来事などがあれば聞かせて下さい。
2008年ぐらいからだと思います。最初は個展やお店にグッズなどを委託してもらう所からスタートしました。大きな起点は2015年に「SDCC(サンディエゴ コミック コンベンション)」に初めて参加した際に世界の広さに心踊り、感銘を受けてポートフォリオをコミックアーティストのアダム・ヒューズさんに見てもらい、Archie comicsを紹介して頂きカバーアーティストとしてデビューしました。
海外のアニメーション制作にも興味がありましたので、この願望を叶えるべく英語の必要性を最大限に感じてカナダに5ヶ月語学留学し、その1年後にカナダのアニメーションスタジオにて、Netfilixの児童向けカートゥーン『スタービーム』のデザイナーで参加しました。
エビ沢 すごい! 英語はペラペラなんですか?
1年間だけ、ワーキングホリデー制度を使ってカナダに行ったんですが、もうこの何年間で英語はとんでしまった感じが(笑)。
その後、帰国して2019年よりメディコム・トイさんとお仕事させて頂く機会が増えて2020年「VAG MARIA」、バンド・toricotとのコラボ、2021年から「AKASHIC RECORDS」に出展させて頂いたり「MARIA STATUE」発売、2022年に「MARIA DOLL」のソフビが発売されたりと、現在に至ります。
ーー本格的な活動以前より、やはり様々な活動はされていたと思うのですが、それはどのようなものだったのでしょうか? あかせる範囲でかまいませんので聞かせて下さい。
学生の頃より「コミティア」「デザインフェスタ」と言ったイベントに参加しておりました。
ーー作家名「まつむらあさみ」で活動されるようになった由来などがありましたら聞かせて下さい。
いつか将来、海外で住むとなった時にビザ申請する時の都合などを考えた結果、 本名にしておいた方が良さそうだと思ったからです。
ーーまつむらさんの活動メインはイラストなど平面だと思います。ただメディコム・トイさんより「MARIA DOLL」など発売されましたが、立体への興味などはあったのでしょうか?
もともとおもちゃが大好きなので、自分の絵が立体になったら「おもしろいな」と強い憧れがあり、「立体的にあえてあまり意識せず、平面で考えたデザインを、立体にするとどうなるのかなと?」とよく考えておりました。レジンキットを趣味で制作したりしてて、実は友達とのコラボで16年以上前に「WF」で「MARIA」のバストアップレジンキットを発売しているんです。
ーー現時点でのイラストやソフビなど立体物の代表作を教えて下さい。
代表作となるのかは分かりませんが、イラストは個人的な思い入れとして「MARIA STATUE」と「MARIA DOLL」のパッケージアートだと思っております。ビンテージトイのパッケージによくあります「それだけ」に使用された、ほかに絶対使いまわされないアー ト制作と言うのを、ずっとやってみたかったので、その願望が叶ってしまった特別なイラストだと思っております。
立体の代表作も同じくメディコム・トイさんより発売中の「MARIA STATUE」と「MARIA DOLL」になります。私のキャラクターがポリストーンとソフビ素材で出るとは思ってもいなかったので、正直今でも不思議な気持ちとうれしさで一杯です。
まつむら氏のお仕事場。「MARIA」のイラストが!!
まつむら氏のお仕事道具
2/趣味趣向などについて
ーー最初に子供の頃好きだった作品の思い出などありましたら聞かせて下さい。
TVは再放送やビデオでよく観ていた作品で『奥様は魔女』『かわいい魔女ジニー』『チャーリーズ・エンジェル』『ナイトライダー』『トワイライトゾーン』『タイニートゥーン』『トムとジェリー』『ルーニートゥーン』、ハンナ・バーベラ作品、ディズニー作品、『まんが日本昔ばなし』などが大好きでした。
映画は『ラストアクションヒーロー』『ターミネーター』『ロボコップ』『インディージョーンズ』、ロメロの『ゾンビ』『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『バタリアン2』が大好きでした。
実は子供の頃、両親に見せられた『チャイルドプレイ2』の影響でホラーが苦手で、ほとんど観れなかったのですが、ある日、録画を重ねたビデオを観ていたら『バタリアン2』が最後の方だけ録画されていて、そこから「ゾンビ」に興味を持ち、両親がレンタルビデオで借りて来たロメロの『ゾンビ』を観てから苦手だった『チャイルドプレイ2』含め、ホラー作品が大好きになりまして、子供の頃のトラウマが大人になってからは大好きに変わった物が沢山あります。
マンガでは、子供の頃に何となく「絵が好き」と言う理由で手にとってみたらすごく面白かった、手塚治虫先生の『ブラック・ジャック』と『リボンの騎士』、白土三平先生の『カムイ外伝』と『サスケ』、高橋葉介先生の『夢幻紳士』と『クレイジーピエロ』などが今でも変わらず大好きな作品です。
小説は『日本昔ばなし』やアンデルセン、ペロー童話集、伝記、大河、怪談などを読む事が多いです。
音楽は「良い」と思ったものは何でも聞く感じなので、ジャンル様々ですがロック系を聞く事が多いです。好きなアーティストはマイケル・ジャクソン、スティング、ジャーニー、イーグルス、ブルックリン・ドリームズ、クリストファー・クロス、シカゴなど様々です。また作業によって沸かせたいイメージなどを、曲からインスピレーションを得たい時はクラシックやジャズなどもよく聞きます。さらに気分を変えたい時は、所持しているレコードプレイヤーがSP盤(蓄音機のレコード)が聴ける物なので、それを聞いたりする時もたまにあります。針がレコード用の物なので、SP盤自体がすぐにダメになってしまうからあまり聞けないですが……。
おもちゃはフィッシャープライスのおままごと「シルバニアファミリー」と「ポーリーポケット」が大好きでよく遊んでいました。もともと母がアメリカのおもちゃ好きでして、フィッシャープライスを与えられつつも半分は母のコレクションでもありました。本格的な作りの「キッチンセット」や「冷蔵庫」など、おもちゃらしくデフォルメされつつ、リアルさもあってカラーリングなど、子どもながらに心躍るデザインに溢れていました。最近は当時の物をインテリアとして飾っているのですが、今見てもそのかわいらしさに、大人でも子どもでも楽しめるデザインを意識させられます。
「シルバニアファミリー」は、フロッキー加工された、ほかにはない優しい触り心地のお人形と家具や小物の作りが大好きで、家具シリーズ少しづつ集めていましたが、インテリアとして綺麗に並べて楽しんでいたら妹に崩されるので、強力な両面テープで崩れないようにする、と言う涙ぐましい努力と粘着テープを駆使する、と言う技術を学んだのが、この頃かと。インテリアに出来るのが、ほかのおもちゃに無い楽しみ方で斬新でした。
「ポーリーポケット」は中間色と、ビビットカラーが多用されたカラフルなカラーリングと小さな世界観の作り込みがとても好きでした。特に好きだったのはコンパクトの箱庭タイプではなく、ライトアップされるハウス型がお気に入りでした。お人形自体は、3cmぐらいで、小さくて情報量がとても少ないのですが、それでも“ぎゅっ”と詰まったかわいらしさがあり、この部分含め大好きで購入すると、小さなブックレットが入っていて、それを眺めては、うっとりしていました。
ーー現在ふりかえってみた時、そうした思い出が「今の自分の作品に活かされているな……」と思うことがあったりしますか? それは作品のどんな所でしょうか?
こうして振り返ってみると、改めてそのまま大人になってしまったな……と思いつつ、ブレる事なく、ある意味作品にも現れているので子供の頃に“好きだな”と思ったものは、ある意味一生物なのかもしれません。ただ、その“好き”だけではなく、そこに“自分らしさ”をどう表現するか? の課題も沢山あるので日々勉強と追求だなと改めて思う所です。
ーー現在も様々な作品をご覧になっていると思います。今はどのような作品が好きですか?
1920年代のサイレント映画と50年代頃のモノクロ映画のホラー映画について観たり調べたりすることが好きです。たった30年の差でモノクロなのは変わりないですが、音声がついて画質も良くなり、アニメーションと実写の融合、ストップモーション、特撮技術が出たりなどの技術の創成期から今でも愛されているキャラクターの登場など、なかなかに盛りだくさんなので、さらに時代を逆走して楽しむのがブームです。
ーーそこで好きな作品などに触発されたりしますか? またそれによって制作された作品などがあれば教えて下さい。
特に「ユニバーサルモンスター」ですが当時のポスター、当時発売されていたおもちゃのパッケージアートに本当に心惹かれます。スタチュー、ソフビの「MARIA」のパッケージは、正にこの辺りのリスペクトとオマージュをたっぷり詰めております。少しづつ集めているコレクションを見ては「一体、何故ここまで心を魅き付けるのだろうか?」と自問自答を 繰り返しつつ、未だ良い答えは見つかりませんが、それも楽しみつつ日々、自分が納得出来ると思う要素を活かせるようにしております。
資料とおもちゃのコレクション。まつむら氏が語ってくれた世界観でまとまっている
3/ソフビについて
ーーソフビはお好きですか? 好きなソフビなどあったら理由とともに教えてください。
もちろん大好きです。集める以前から日本のおもちゃの歴史としてみておりましたので「ソフビを個人の方でも作れる」と初めて知った時は、とても驚きました。
最近の物ですと所有している中では『スポンジボブ』の「ハンサムイカルド」のソフビが特に気に入っております。作中たった一度しか登場していないのに「なんでこれが商品化出来たのだろう?」とネタにぶっ飛んだ企画者の愛を感じる一品です。
そのほかは少しソフビと言っていいのか? 微妙なラインではありますが、ヘッドがソフビ製と言う所でビンテージの「バービー」と「タミーちゃん」を集めております。叔母と母の所有していた物を、私がコレクションで引き継いだと言う所からのスタートですが、集めている内に日本製の「バービー」で当時製造に関わっていた女工さんのお話などを聴く機会があり、色々とお話を聞く内に必ず戦後の日本の話なども出てきたりして、おもちゃひとつから歴史が沢山聞けたりと、そんな所を含め益々好きになって行った次第です。
余談ですが、私が持っているこの「タミーちゃん」は図鑑などでも「何の子かわからない」と言われてるんです。母の代の日本で生産されているのにボックスなどが何も残っていない、コレクターの間では「謎のお人形」になっています。譲り受けた当時は、よくわからなかったんですが、調べたらお尻に「アイデアル」のマークがある。「アイデアル」って「タミーちゃん」を生産した会社なんです。でもこれは昔ながらの「タミーちゃん」とは全然違う……。「タミーちゃん」には「ペッパーちゃん」という妹がいるんですが、おそらくこれはその素体を使ってっていて、多分、これは日本で作った「ペッパーちゃん」なのでは? と…..。ソフビで、いろいろ調べていたら、たまたまこういうのを見つけちゃった感じですね(笑)。
エビ沢 めちゃくちゃ詳しい!
ーーそんなソフビとの出会いの思い出などありましたら聞かせてください。
初めて購入したソフビは指人形タイプの「ポケモンキッズ」だと思います。妹達と従兄弟で熱心に集めていた事を覚えております。これを遊ぶために箱庭作りに没頭していました。いい感じのお菓子の箱、アルミホイルや凧糸などを駆使して、各々自分の「ポケモンキッズワールド」を作っていました。
ーーそんなまつむらさんが感じているソフビの魅力について教えてください。
素材的にどこか優しさと素朴さがあるのが魅力だと思います。製造工程の中にも様々な制限があると聞きますが、その中でも表現の幅が様々でクリエイターのアイデアと技術の見せ所が、沢山出来るのも「またひとつの魅力なのかもしれないな」と思います。
4/初となった「MARIA DOLL」や「IT BEAR“JUMBO”」に制作について
エビ沢 ソフビ制作は「MARIA DOLL」「IT BEAR“JUMBO”」が初になるんですか?
そうです。前回の「AKASHIC RECORDS 3」で発表させていただいた「MARIA DOLL」が、ソフビとしては初です。「IT BEAR“JUMBO”」は、ソフビに関わる2回目の案件で、それがクライアントワークだったので、すごく良い機会でした。
エビ沢 初めてのソフビ制作にあたり新たに勉強したことなどあれば教えてください。
ソフビは、制作する時「造形に制約がある」というのを、いろんな方から聞いてて「元絵と同じくらいまで絶妙な加減で持っていきたい!」というのがあったから、アーティストさんたちが制作された作品を拝見したり、昔のソフビ……いわゆる「ウルトラマン」とかの時代のソフビをショップとかに見に行って「ソフビの良さはなんだろう」って考えました。「MARIA DOLL」だと「タミーちゃん」の顔のフォルムの取り方などを参考にしています。
エビ沢「タミーちゃん」というのは驚きました。それは女の子キャラってことで?
日本のキャラクターは、のっぺりししていますが海外製は顔の凹凸を強調しているモノが多いですから。あと顔は「タミーちゃん」のほか、一番はアイデアル社から出てた、ルックスは「マーガレット・キーン」にすごく似てる「ミスノーネーム」というお人形があって、怖い感じなんですが、その顔の造形もかなり参考にしています。
エビ沢 やはりアメリカのビンテージトイが好きですか?
子供の頃、遊んでたのが……一応「リカちゃん」を持ってたんですけど、自分の時代の「リカちゃん」より、母の時代の……話を聞くと多分「二代目」なんじゃないかな、白い薔薇のついた「リカちゃん」が好きだったんです。その頃からビンテージ好きというのがあるんですけど……。
エビ沢 ソフビについてほかに勉強したことはありましたか?
「ソフビで出来ないことって何だろう」って赤司(竜彦氏/メディコム・トイ代表取締役社長)さんに、かなりお聞きしました。でも「そこはあえて気にしないでいいです」って言っていただいて。逆に「そんな答えが返ってくるんだ」っていうのが驚きでしたが、それで「あまり気にしないでおこう」と思いました。
エビ沢 まつむらさんは何が出来ないと考えていましたか?
個人でソフビを作った経験がないから、その辺は何とも言えないところですけど「MARIA」は「頭部の角が上手く成型されないのでは?」と思いました。でも「やり方はある」ということで、メディコム・トイのパーフェクトスタジオさんでやっていただきました。「MARIA DOLL」は可動枠があまりないのですが頭部は顔、前髪、後頭部、束ねた部分と4分割くらいされているんです。そういう分割は今まで見た中で、あまりみたことがなかったですね。「原型師さんが、がんばって造型してくれたんだな」っていうのが伝わってきました。
エビ沢 描いた作品と実際に出来上がった「MARIA DOLL」を見比べてどう感じましたか?
モニター上で見るのと実物って、全然違ってたりするので「頭のサイズが大きいかな」と思ったりしたんですけど「ソフビにすると何パーセントか縮小する」と聞いていたので、成型版は「大丈夫だった」っていう。縮小前提でパーセンテージを、大きくされてるのかもしれないですけど、サイズ感は最後まで全然わからないところなんです。ただ「絵に忠実にしていただけた」というのは本当に思いました。
エビ沢 そして2案目の「IT BEAR“JUMBO”」についてですが、これはMILKBOYTOYSさんのキャラクターをリデザインされたものですね。
最初、赤司さんからオーダーいただきまして「どういうふうにしたいか?」ご意見をうかがった時、アメリカの「Cabbage Patch Kids」シリーズがあるじゃないですか? そのテイストや「ラットフィンク」とかローブロウ系とお聞きして、そのテイストに私のテイストを「さて、どうしようって」ってなりました。最初はローブロウによりすぎてしまい、なかなかハマらなかったんです。もともとの「IT BEAR」のかわいい外観と、ちょっとグロテスクな感じを、まろやかにした中間部分を狙って、その工程を3~4回くらい重ねて、3種類くらい描いて赤司さんに見ていただいて、その中から「この口元と眼の感じを合体させてください」って、あの形になったんです。あとはカートゥーン調な「私のテイスト」を、どの程度まで落とし込むか、考えるのが大変でした。
エビ沢 最初に見せた3種類にしぼるまでに時間かかったりしましたか?
実はあまり作画する時間がなくて何回か描いたのですが、それもしっくりこなくて……提出3~4回くらいでやっと上手くいった感じですね。合体させる作業は、合わせればいい感じだったので、そこからは早かったです。面の中の「ピエロ」は、私の好きなタイプでイボをたっぷりつけて描かせていただいたら、ほぼ1発でうまくいきました。
エビ沢 クライアントワークは難しそうですね。
「どこを目指しているか?」というのが気づいてあげられないことも多いので難しいですね。
エビ沢 アニメーションでのデザインと、ソフビに関わる仕事の違いや難しさはなんでしょう?
私3Dアニメーションだから展開図は共通しています。ただ立体作品は出力されますので、現実に存在するのかしないのか? の差は結構大きいと思います。やはり現物と3Dデータだと「なんか違うな……」という差異が結構あります。「IT BEAR“JUMBO”」は、アレンジデザインなので、そこまでではなかったですが「MARIA DOLL」は、その調整が初めての経験でしたから「原型師さんに、どう説明しよう」というのは、すごく難しいと感じたところでした。
エビ沢 やはり3Dアニメーションのお仕事とはだいぶ違いましたか?
絵だけでは完結しないところがたくさんありますから……でも3Dアニメーションも、3Dを作って下さる方にちゃんと伝わるよう、ここはこういう形でこのシェイプ、そこのリファレンスをたくさん送らせていただいて「どういう動きをするのか?」などの説明もがんばってしたので、そこは共通してると思います。
エビ沢 改めてソフビをつくることの難しさと楽しさは?
「制約の多さ」は、よくわからないのですが「多い」中でもみなさん、自分の求めているモノに近づけていかれている。それはモノ作りに対して、凄くアナログなところだと思うんですよね。あと先ほども言いましたが「素材との勝負」、ここが凄くおもしろいところなんだろうと。ほかの作家さんからしたら「お前が言うな」って感じですが(笑)。私はただ絵を描いて監修するということですが、工程において原型師さんとのやり取りになるので双方がキャッチボールして、それが上手くいったとき、うれしいですね。
「AKASHIC RECORDS 3.5」でのまつむら氏と「IT BEAR“JUMBO”」
5/今後の活動について
エビ沢 立体と平面だと、どちらが大変ですか?
立体は、造形がスタートしてから「ここを直して……」っていう「この絵の線で形をわかってもらえるのか?」という工程が大変ですね。
エビ沢 これからも両方手がけていきたいですか?
そうですね。その機会があればぜひ!
ーー今後の活動の方向性など希望などありましたら聞かせて下さい。
一番は絵描きとしてフォーカスしつつ、さらに立体でもご覧頂ける様に出来たら、説得力と満足度の高い作品展開が出来ると思うので、ワールドを広げられたらと思います。おもしろいと思う事は全てやれたらいいなと思います!
「AKASHIC RECORDS 3.5」にて。左から「MARIA」「CONSTANCE」「EYES ON YOU」