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SwimmyDesignLab初ソフビ個展で展示された10年間の集大成をレポート!


上の吊られた看板や立て看などSwimmyDesignLabスタッフによるDIYにて製作という


卒業証書!

アートとデザインの境界を越えて多彩な創作活動を行うクリエイティブ集団SwimmyDesignLab(スイミーデザインラボ)」。その代表・吉水卓氏のソフビ好きがこうじて、2016年スタートから手がけたソフビ活動が、この10年間の集大成として、個展「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」を開催。これは展開中のブランド・ENKA VINYILに集中するため、ひとまずSwimmyDesignLabでのソフビ活動に一区切りつけるというコンセプトから「卒業」というテーマでSwimmyDesignLabの10年を振り返るというコンセプトからこのようなタイトルとなった! そのため会場に入ると「昭和百年度日本国立ソフビ小学校卒業式」の看板に始まり、立て看板、卒業証書などもありまさに「卒業式」! そして会場にはSwimmyDesignLabによる色とりどりの10年の歴史が広がっていた。そんな気になる「卒業式」を紹介!

■「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」限定ソフビ

今回準備された個展限定の中、なんと3点の新作が初登場! これでSwimmyDesignLabソフビが一区切りというのに、なんとも豪華だ!? それはSwimmyDesignLabソフビを語る上で欠かせない「東宝怪獣」たちだ!


Middle Godzilla 1st Designed by SwimmyDesignLab(左)
ミドルゴジラは、約10年前に描かれた「初代ゴジラ」のイラストを元にデザイン。SwimmyDesignLabの活動休止に際し、これまで以上に2次元ならではのディフォルメ感を強調。飛行機の付属パーツを手に装着させることが可能。


King Ghidorah 1st Designed by SwimmyDesignLab
存在感を出すためジャイアントサイズを選択で。頭部と羽根はイエロー&オレンジ、ボディと脚部はライトグレー&ブラックの2重成型。頭部とボディをツートンカラーに分けたのは「影になった体が違う色に見えた」という「キングギドラ」の記憶が強く残っていたという吉水氏個人の記憶の再現。「あやふやな記憶をあえて重視することで、表現の可能性が広がる」という「正しさ」を絶対としない姿勢が、吉水氏が描くイラストに共通する価値観であり、SwimmyDesignLabの制作哲学のひとつだ。


Godzilla 1st Designed by SwimmyDesignLab
SwimmyDesignLabソフビの活動を締めくくる一体として、ソフビの象徴である「ゴジラ」をモチーフにすることはすでに決定していたという。最後にふさわしいSwimmyDesignLabソフビという想いから、ソフビ in ソフビという二重構造を採用。インナーは、1954年公開の『ゴジラ』の様々なシーンからコラージュしたジオラマをデザインし、蓄光とブラックのマーブル成型によって、モノクロ映画らしい世界観を表現。アウターの「ゴジラ」はクリアにクリアカラーを施すことでインナーが覗ける仕様。なんとインナー、アウターともにかん着が存在し、2つのバーツが連動して可動が可能。まさにSwimmyDesignLab集大成の活動休止うを飾るのにふさわしい「やりきった」作品!

■ SwimmyDesignLab作品10年間のアーカイブ

1・東宝怪獣シリーズ


Matango
映画『マタンゴ』の独特な世界観を、毒々しさとかわいらしさが融合したデザインで仕上げられた。その人気から後にスタンダードサイズも製作。360度どこから見ても楽しめるよう、きのこのディテールやフォルムに徹底的にこだわったという。


Hedorah / Minilla
1971年公開『ゴジラ対ヘドラ』から「公害怪獣」と「ゴジラの息子」も製作。「ヘドラ」は、サイケデリックなイメージでデザインされ、カラフルかつポップなカラーリング。一方「ミニラ」は、子供らしいかわいさとあどけなさを強調したわんぱく仕上げ。 SwimmyDesignLabならではの独自解釈で魅力的に仕上げている。


Mecha Godzilla
「メカゴジラ」はメカとしての硬質なイメージと、ソフビ特有の温かみのあるフォルムを見事に融合。全身のリベット表現や、指先のミサイルなど、細部にわたる作り込みが光る。

2・円谷プロ&ダイナミックプロ


Booska / Chamegon / Ultraseven / Jamila

円谷プロのキャラクターたちもSwimmyDesignLabにより新たな魅力を放つ。「Booska」と「Chamegon」では、「ブースカ」の特徴的な唇や冠、「チャメゴン」のつぶらな瞳を絶妙にデフォルメ。ソフビアーティスト・izumonster氏とのソフビ披露宴で誕生した「Ultraseven」や初の「ウルトラ怪獣」となった「Jamila」は、ヒーローの力強さと怪獣の悲哀を見事に表現!


Mazinger Z / Devilman
永井豪先生によって創造されたスーパーロボットとダークヒーロー。「マジンガーZ」は、本来「ホバーパイルダー」がある部分に作品の主役「兜甲児」がいるのがポイント! また「デビルマン」は、禍々しさとかわいらしさが同居する独特のフォルムで、原作の持つダークな世界観をポップに昇華。ソフビ的に注目なマスク取れが採用されているのだ。

3・多彩なコラボレーションとオリジナルキャラクター


Kamen Rider / Astro Boy

「仮面ライダー」は、吉水氏がソフビの師匠と慕うSpectrum Lab松尾氏が原型と彩色を担当し、その過程でソフビ制作のイロハを学んだ作品。鳥をモチーフにした「Tori Race」というオリジナル展開は、もともと吉水氏が鳥の陶器を収集していたことからモチーフとなった。また手塚治虫氏先生の「鉄腕アトム」は、SwimmyDesignLab初制作のソフビだが、全て中国工場で生産されたため、原型や彩色などの制作はノータッチで、仕上がりは満足しているが「ソフビらしさとは何か?」という小さな違和感が残り、これがSwimmyDesignLabの「ソフビらしさ」を求める原点となった。


Snack Usagi / Lion Boy / Akiko Wada
オリジナルキャラクターの「スナックうさぎ」と「ライオンボーイ」は、どこか懐かしい日本の夜の街を彷彿とさせる哀愁とユーモアをソフビ化! さらに、デビュー50周年を迎えた歌手・和田アキ子氏をモデルにしたソフビは、大きな話題を呼んだ!

■コラボレーション限定

■「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」限定ワンオフ作品

本展覧会の目玉として「Godzilla 1-off」と題された一点物のカスタム作品が抽選販売された。


Godzilla 1-off Blue Sky Ver.


Godzilla 1-off Evening Glow Ver.


Godzilla 1-off Twilight Ver.
このワンオフ3作は、1954公開の『ゴジラ』の劇中での光景の移ろいをコンセブト。インナーはすべてSwimmyDesignLabソフビで近年大半の彩色を手掛けるKenth Toy Worksが担当。アウターのクリアは「青空」「夕焼け」「夜空」と異なる情景を表現。


Godzilla 1-off MSD Ver.
本作はENKA VINYLでほぼ原型を手掛ける造型師・森茂雄氏が彩色を担当したワンオフ! 個展で遭遇した森氏にはその経歴やENKA VINYLについて、いろいろインタビューさせていただいた。それはまた改めて公開するのでお楽しみに! 


個展で販売された「Godzilla Poster Designed by SwimmyDesignLab」


■「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」開催について
SwimmyDesignLab代表・吉水卓氏Inertview

ーー個展「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」について聞かせてください。このタイトルには、どのような想いが込められているのでしょう?
本当は去年8月の開催予定で、個展を終えてから新プロジェクト・ENKA VINYLスタートのつもりだったんです。「小学校を卒業し、中学校のENKA VINYLに行く」というコンセプトを考えていたんです。

ーーなるほど、だから「小学校」であり「卒業」だったんですね。
そうなんです。「小学校で一通りソフビを学んだから卒業」という、次のステップへ進むための段取りでした。SwimmyDesignLabのデザインはイメージが固定化されてて、それが良い面もあれば、逆に「これしか作れない」という制約にもなっていました。「もっと色々なモノを作りたい!」という思いから、ひと段落つけたかったんです。

ーー約1年前、ENKA VINYLを始められた際にも「今の路線のソフビが限界を迎えていると感じるので、一度精算したい」と語られていましたね。
まさにそのつもりだったんですが、この個展の準備が間に合わなくて……(苦笑)。どんどん予定がずれて本来この個展で発売する作品が先に普通に発売したり、また新しく作ったりという感じだったんです。

ーー展示作品を拝見して、2年前から作られていた作品もあれば、ENKA VINYL開始後に作った作品もあるみたいですね。
例えば最後に作ったミドルゴジラは、ENKA VINYLは尻尾が短いので、逆に長くするデザインで、出来たんです。まあ自分が作りたいように作っているだけでしたが、それがようやく全部揃って開催に漕ぎ着けたんです。

ーー改めて並んだ作品群を見ると、1度しか発売されなかったキャラクターも多く贅沢であり、もったいない気もします。
そうですね(笑)。でもSwimmyDesignLabソフビは、やりきったと思います。実は私自身には、表現したい意識はあまりなく、人が喜ぶもの、求められているモノを作る方が向いていると感じているんです。だからENKA VINYLを始める時は、販売価格や販売方法についてはすごく考えました。

ーーすごく売れているのになぜ? と周りから言われるのでは?
言われますね。でも「逆にこのタイミングだからこそ!」という気もします。「次のステップへ行くため」という感じですね。

ーー今後はもうENKA VINYLに集中されるんですね。
今後3〜4年ぐらいは、そう考えています。とにかく業界全体に良い影響を与えられるような活動はしていきたいです。

ーーENKA VINYLは、今後のプランなどありますか?
色々なアーティストともコラボレーションできるので幅はこちらの方が広がりますね。だから「我こそは!」と思うソフビを作っている方は、ぜひ連絡してほしいですね。

ーーおお、門戸を開いてるんですね!
全世界に開いています! 有名無名問わず色々な方々と一緒にやりたい! ソフビ界のトップは10年間入れ替わっていないと感じていますが、そこをボンと変えるくらい、とんでもない人が出てくると、またシーンが変わりますから。ENKA VINYLがそのきっかけになれればいいなと思っています。

ーーそれは楽しみです。本日はありがとうございました。
(2025年7月25日/「昭和100年度日本国立ソフビ小学校卒業式」個展会場にて収録)

TM & © TOHO CO. LTD.
©円谷プロ
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©HORIPRO
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