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「トラウマ妖怪、立体化計画」でデザインを担当したイラストレーター・こなつ氏を改めて紹介!

POP BOX会場にてライブペイントするこなつ氏!
↑POP BOX会場にてライブペイントするこなつ氏!

復刊ドットコム × sofvi.tokyo × キャラクターランドプレゼンツの「トラウマ妖怪、立体化計画」。これは復刊ドットコムより発売される『世界妖怪図鑑 復刻版』と『日本妖怪図鑑 復刻版』掲載の昭和絵師の2大巨匠、石原豪人&柳柊二両氏が描いた妖怪画から10点選び、それをイラストレーター・こなつ氏がリファイン。ファン投票を募り、1位になった妖怪をソフビ化する企画だ。6月1日発売の『キャラクターランドVol.7』誌上で発表され、現在sofvi.tokyoで6月30日締切で絶賛投票を受付中。ちなみに投票所はこちらそんな今回の企画でリファインを担当してくれたイラストレーター・こなつ氏といえば、代表作のネゴラなどでお馴染みだが、ここで改めてどのような人物なのかをご紹介! 2014年発売の『ハイパーホビー4月号』に掲載された、自身の活動を振り返るインタビューをベースに、今回の企画について新たにお答えいただきました。

1.プロフィールについて

ーーイラストレーターとして本格的に創作活動を開始された年と、そのきっかけとなった出来事などがあれば聞かせて下さい。
2006年からフリーランスで活動を始めました。もともとイラストレーターを目指していたので、それまで勤めていた広告デザインの会社を辞めたのをきっかけにフリーになりました。

ーー本格的な活動以前より、やはり様々な創作はされていたと思うのですが、それはどのような創作だったんでしょうか?
物心付いた時から絵を描くことが好きでした。学生時代もオリジナルで動植物の絵ばかり描いていましたね。とにかく創作活動は描くこと一筋でした。

ーー“こなつ”というネーミングにされたのはなぜですか?
特別な意味はありません、いろいろな愛称の呼ばれ方の中で一番自分で気に入っていた愛称を作家名にしました。

ーー可愛い動物を筆で描かれていることが特徴だと思います。どのような過程を経て現在のスタイルの落ち着いたのですか? やはり試行錯誤などあったのでしょうか?
描き方はいろいろな方法があるのですが、代表作の[ひだまりあそびのシリーズ]は、鳥獣戯画に影響を受けて筆と墨を使って描くようになりました。またTwitterで発表している動物たちのイラストや怪獣イラストは主に水彩絵の具を使用しています。

ーーイラストレーターとしての代表的なお仕事暦を簡単でかまいませんので聞かせて下さい。
カレンダーやiPhoneケースなどの商品をFEWMANYブランドで作って、ロフトさんなどで販売してもらっています。その他にはお土産デザインやキャラクターコラボのお仕事なんかもありますね。

ーー次に小夏屋として本格的に創作活動を開始された年と、そのきっかけを聞かせて下さい。
小夏屋がスタートしたのは2012年の9月です。実は昔から怪獣は大好きでオリジナルの怪獣デザインをたくさんストックしていたので、ソフビにしたい気持ちがありました。タイミング良くソフビの製造を引き受けて下さるところが見つかったのでそれがキッカケになりました。

ーー“小夏屋”というネーミングにされたのはなぜですか?
ブランド名は大事だなと思っていて「どんな名称にしようか」と考えていたのですが、自分の創作スタイルのイメージから、カタカナより漢字を使おうと思っていました。あとは昔ながらの玩具メーカーのネーミングスタイルも良いと思っていましたので「小夏」ともう一文字の漢字で考えて最終的には「屋」を合わせて「小夏屋」という響きが良いなと思って決めました。

ーー第1弾として制作されたネゴラは、ガチャにもなりました。手応えはいかがでしたか?
これをキッカケにネゴラを知って下さった方は、海外含め多かったので製品化して下さったエポック様には本当に感謝の気持ちで一杯です。ただ、まだ十分とはいえませんので今後も多くの方に知ってもらえるよう努力しなければという思いです。

ーー小夏屋としての代表作を教えて下さい。やはりネゴラでしょうか?
はいネゴラが代表作になりますしバリエーションも多いです、しかし個人的にはシバラやキュビロスなども好きですし今年も新しいキャラを発表しようと思っています。

2.趣味趣向などについて

ーー最初に子供の頃好きだった作品の思い出などありましたら聞かせて下さい。
絵本が好きで中でも『鳥獣戯画』を絵本にしたものがあって、これがすごく好きでした。今思うとモノクロの地味な絵本なのですが、動物たちが生々と描かれているのが良かったんでしょうね。それと動物の図鑑系も好きでした。

ーーふりかえってみた時、思い出が 「今の自分の作品に活かされているな……」と思うことがあったりしますか?
自分が好きだったものは現在の創作に全て生かされています。『鳥獣戯画』のように好きなものを見つけると、自分なりにそれを一所懸命描いたりしていましたので、そうした積み重ねの上に今の自分があるという感じです。

ーー現在も様々な作品をご覧になっていると思います。今はどのような作品が好きですか?
以前から好きなのですが最近また浮世絵にハマっています。

ーー好きな作品などに触発されたりしますか?またそれによって制作された作品などがあれば教えて下さい。
好きなものは、必ず自分の作品に何らかの形で現れたりしていると思います。ネゴラは歌川国芳の作品に登場する巨大な化け猫がモチーフになっています。そうした思いが届いたのか、今年3月よりスタートした「俺たちの国芳 わたしの国貞」展覧会で大王ネゴラ 「猫石の由来バージョン」を制作させて頂きチャンスを下さった関係者の方々には感謝の気持ちで一杯です。

3.活動について

ーーイラストや立体でキャラクターを創造するときに気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
怪獣についてになりますが、怪獣は着ぐるみありきのデザインが良くて、中に人が入っているからこその動きも楽しかったりします。しかし自分が怪獣を描く時は本当に怪獣という生き物がいて、それが実際動いたらどんな風だろうかと想像しながら描いています。

ーーそれを依頼して造型してもらうとき気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
前の質問にも関わりますが動物モチーフで怪獣を描くので、怪獣の動きの想像では、動物本来の動きを想像しながら描きます。同様に立体化する場合は着ぐるみ的可愛らしさと動物が本来持っている可愛らしさを上手く表現出来るよう考えています。

ーー彩色がもの凄くカラフルな印象が強いのですが、 イラストや立体に関しての彩色の時に気をつけていることやこだわりなどを聞かせて下さい。
メインは10センチ以下の決して大きくないソフビですので、存在感のある華のある彩色を心掛けています。イラストも同様でハガキサイズ以下の作品が主流なので、小さい分なるべく地味になり過ぎないよう気をつけています。

4.小夏屋製ソフビについて

ーーソフビを制作することについてのこだわりや、 ソフビという素材について、お好きな部分などありましたらぜひ聞かせて下さい。
昔のソフビのゆるめのディテールが好きで、軽くて柔らかい素材の質感もいいなと思っていました。実際ソフビを製作するに当たって色々な制約があったりするので、簡単に自分の思うようなものを形にできないもどかしさがあるのですが、反面工夫して良いものしようと考えるのは楽しいです。また製造現場を見学してみると、ほとんど職人さんの手作りでソフビを製作されているので「イラストを“無”から描くのと変わらないなあ」と共感がもてる部分が多くソフビ作りに対する思い入れが深くなったと思います。

5.今回の企画について聞かせて下さい

ーー今回の企画への参加経緯を簡単に教えてください。
メディコム・トイの赤司様よりお話を頂きました。日頃から色々な企画のお誘を頂いていてとてもありがたい思いです。

ーーこの企画を聞かされた時、どのように思いましたか?
怪獣や動物ネタではありませんでしたので「えっ? 私がですか」と思ったのですが、「月影あそび」という妖怪のシリーズも描いたりしてましたしこれは、ぜひやらせて頂けたらと思いました。

ーー石原豪人&柳柊二両氏が描いた妖怪画10点を見た時の感想を聞かせてください。
当時は私もまだ生まれておりませんでしたので、こうしたイラストを見る機会はありませんでしたが、もし幼少の時代にこんな妖怪画を見せられたら夜眠れなくて、さぞかし怖い思いをしただろうと思います。特に石原先生が描く作品は妖怪だけでなく、その世界観や人物に至るまで独特の怖さが漂っていて圧倒されます。

ーー今回それをリファインすることについて、注意した点などありましたら教えてください。
原作を私なりに描かせて頂くにあたり「どの程度私自身の作風を出すか?」の加減については、赤司様にもご相談しながら進めさせて頂きました。とても両先生方の重厚な世界を私が描き替えることは出来ないので、私なりに原作に忠実に、現代的な要素をちりばめ、逆に少しライトな感じに仕上させていただきました。

ーー実際に完成したイラストの手応えを聞かせてください。
その時期は小夏屋の海外イベントの時期と重なり、下描きから仕上げまで自宅でじっくり描くことは出来なかったのですが、自分なりに両先生へのリスペクトの想いを込めて描くことは出来たと満足しています。

ーー最後にこの企画へ投票してくれるファンへメッサージをお願いします!
両先生のファンの方には恐縮ですが、この機会に小夏屋のファンの方や若い世代の方が目を向けてくだされば、私を起用して頂いた役割りを果たせるのかと思っています。投票の後にはソフビの製品化という企画でもありますので、ぜひみなさんの投票をお待ちしています。

「トラウマ妖怪、立体化計画」でデザインを担当したイラストレーター・こなつ氏を改めて紹介!
↑こなつ氏が普段描いている作品

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