
クリエイター「クボフミト」によるトイ・プロジェクト。 ソフビ・ガレージキットの企画・デザイン・造形・彩色〜販売まで一人でおこなう。代表作は オリジナル妖怪ソフビ「物ノ怪少女」シリーズ。
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ーーヒカリトイズさんは今回[VAG]シリーズに初参加となります。[VAG]についてはご存知でしたか? まず最初にこれまでの[VAG]に対してどんな感想や期待を持っていたのかかせてください。
こう言うとちょっとムズカシイんですが、、やはりちょっと“別格”というか、憧れのブランドでしたね。正直、ラインナップに入ってる作家さんが羨ましくてしょうがなかったですw。と、同時にいつかはきっと、という目標でもありました。きっとソフビ作ってる人全員の共通認識じゃないかな、と思います。
ーー今回「物ノ怪少女 猫又」が[VAG]にラインナップされた経緯を教えてください。
赤司さんとの打ち合わせでまず言われたのが、「ウチは怪奇もの避けてたんだよね〜」の一言でした(笑)。ちょうどプレゼン用にディフォルメスタイルのラフ原型を持っていってたので、イメージが無事伝わったようです。一応ラフ原型は猫又の他にも別モチーフの妖怪もあったのですが、猫又圧勝でしたね。
ーー改めて「物ノ怪少女 猫又」のキャラクターをデザインされた時のこだわりとコンセプトを教えて下さい。
自身のソフビ「物ノ怪少女」シリーズでは、くだん(牛)や蜘蛛、蛸、タヌキ、といったモチーフでデザインしてきたんですが、王道である猫(化け猫)は、ここぞと言うときに使おう、とソフビを始めた時から思ってました。ですから、今だ!って思いましたねw。物ノ怪少女シリーズ通してのテーマですが、怖い、不気味、等の印象を持たせつつも、最終的にはカワイイと思ってもらえるように心がけてます。特に今回はガチャなので、いつものソフビよりカワイイマシマシです。
ーーこの[VAG]用原型は、どのようにして製作されたのでしょう。[VAG]用原型製作で「こうしたい!」など、事前に希望されていたことがあったらぜひ聞かせてください。
今回は自分のソフビと違い、製造をお任せするため、工程やそれに伴う制約がスムーズにいくよう、原型をPERFECT-STUDIOさんにお願いしてます。
僕の方で描いたデザイン画を見事に立体化していただきました。特にこのサイズだと省略されがちな着物の造形も、きちんとその構造に沿ったものになっており、非常に高密度なフィギュアになっていると思います。
ーー完成した「物ノ怪少女 猫又」の原型を見た時の率直な感想を聞かせて下さい。
まずは妻と娘に見せびらかしましたねw。普段自分はアナログの粘土造形なので、非常に美しい、きちんとマスな商品、なイメージがまず浮かびました。
多くの方に手に取っていただけそうだな、というのが率直な感想です。
ーーシリーズは5色あります。色決めの基本コンセプトと、色バリエーションの理由を教えて下さい。
一番心がけたのは「ハズレのないラインナップ」でした。三毛柄、王道の赤、ゴシックの黒、振袖ランキング上位のパープル+オッドアイ、蓄光+シルバー、とどれが出てもよろこんでいただけるよう考えました。まずは自分で塗装したデコマスを出してお願いしたんですが、ダメ元での色指定もほぼ全部採用していただき、これまた高密度さ加減に拍車がかかってます。マスク塗装とフリーの吹き付けと、かなり工程数多いかと思います。が、特に着物の吹き付けとかがめちゃくちゃ重要で、これがないと華やかさがなくなって旅館の仲居さんみたいになっちゃうんですよ。本当に感謝しています。
ーー「物ノ怪少女 猫又」の商品サンプルを見た時の完成への手応えなどありましたら聞かせて下さい。
普段やってるインディーズソフビって、粘土原型独特の歪みやフリーハンドの塗装等、ある意味ラフな部分も含めて味だったりするんですが、今回のは非常にキッチリとした、工業製品としてのフィギュア、という意味で初めて味わったよろこびでしたね。いやー、こりゃ売れるわ。絶対売りましょう、と!
ーー今回「VAG」制作を経験されました。振り返って初参加へのプレッシャーなどありましたか? もしあったら聞かせてください。
いやいや、そりゃもうプレッシャーありますし、今もありありですよ。果たしてみんな回してくれるのか!今回42弾の他の御三方はめちゃめちゃ知名度の高い方々ですし!ヒカリトイズだけ余ってる!とかナシで!マジで!!
ーー今後もバージョン違いや新キャラクターなどで[VAG]への参加意欲などあれば、ぜひ聞かせて下さい。
もちろん、バージョン違いや新キャラクターなどなど、今後も末長く参加させていただきたい!!と思いますが、それに見合うよう、みなさんに欲しい!と思っていただけるよう、改めて気を引き締めて活動を続けていく所存でございます!
ーー最後に新カラーの「VAG 物ノ怪少女 猫又」を楽しみに待つファンへのメッセージを、ひと言お願いします。
ソフビ作家として活動を初めてちょうど3周年というタイミングで、VAGが発売、という運びになりました。とりもなおさず、これはみなさんがこれまで応援してくださった、ひとつの結果である、と考えてます。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。そして、これまでの自分の活動の中においては、またとない「お祭り」でもあるので、僕自身もみなさんといっしょに今回のVAGの発売を存分に楽しみたいと思います!
ぜひ有金全部突っ込んで回してください!どれが何個ダブっても、全部カワイイから!