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時代を超えたモノつくり精神満載の「生誕100年特撮美術監督 井上泰幸展」も19日まで!? 見逃すな!!

sofvi.tokyoで『エビ沢キヨミのそふび道(File71:~番外編~ 「学べ!見逃すな!井上泰幸氏の 功績を!」の巻)』のルポマンガで紹介した「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」もいよいよラストスパート! 改めて井上氏とは特撮の神様・円谷英二氏のもとデザイナー&特撮美術監督として特撮映画をはじめ日本映画やTVで重要作品を数多く手がけ、映像文化を支えた人物。
ここでは氏の遺したスケッチ、デザイン画、絵コンテ、記録写真などの貴重な資料をはじめ、撮影で使用されたミニチュアやプロップ、当時を再現したミニチュアセットなどの展示を通して、井上氏が前例のない映像を生み出すため、どうアイデアを出して取り組んだのか? ひとりの作家・作り手として氏の功績を紹介しながら、次世代に向けて創造的なインスピレーションを喚起する内容になっている!
特撮が入口だが、内容はsofvi.tokyoで様々に紹介する「まだどこにもない自分の想像&アイデアでソフビを制作する」オリジナルのソフビクリエイターにこそ、ぜひ見てほしい内容! 展示は間違いなく、そんなクリエイターたちの五感を刺激するはずだから!
そんな本展示の決して見逃すことがないよう、最後の最後に今回の展示実現にむけて尽力された井上氏の愛弟子、特撮研究所の美術監督・三池敏夫氏に緊急ミニインタビューを行い「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」について振り返っての感想やまだ見ぬ方々へのメッセージなど語っていただきました。お忙しい中、回答いただいた三池監督にほんとうに感謝します!
そんなクリエイターにとっては刺激的、また巨大な「ヘドラ」デザイン画や『空の大怪獣ラドン』劇中の西鉄福岡駅周辺のミニチュアセットの再現など単に楽しさ満載(この部分は『エビ沢キヨミのそふび道』で確認!)なので親子で来るのも良しな「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」は東京都現代美術館での開催のみ! sofvi.tokyo読者なら間違いなく見逃し厳禁なので週末は、ぜひ会場へ滑り込もう!

■三池敏夫監督Intesview
今回の規模での井上泰幸展は二度とありません!

ーー3カ月に渡り開催された「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」も残りわずかとなりました。簡単で良いのでこの展示を振り返っての感想を聞かせて下さい。
コロナ感染状況下で、3ヶ月の長期にわたって開催できたことを関係者の皆様に感謝いたします。そして、多くのお客様に来場いただいたことに感謝いたします。お客様の満足度の高いアンケート結果を読んで、十分な手ごたえを感じました。ありがとうございました。

ーー今回の見所として『空の大怪獣ラドン』に劇中登場した福岡・岩田屋周辺ミニチュアセットの再現がありました。訪れるファンの記念撮影スポットにもなっていたと思いますが、会場での実際の反応はいかがでしたか?
長年の特撮ファンのみならず、若いお客さんや子供たちもいっぱい写真を撮影している姿を見かけました。ミニチュアセットをちゃんと下から見上げる目線で撮る方も多く、さすがわかってらっしゃるなぁと感心しました。66年も前に井上さんが渾身の力で作り上げたセットの質の高さをカメラを通して実感していただけたと思います。

ーー今回は何度かトークイベントが行われました。そこにはどのようなファンの方が参加されたのでしょうか? やはり特撮ファンが多い感じでしょうか? 特撮に限らず、もっと若いクリエイターでしょうか? 集まった方々の反応はいかがでしたか?
お客さんと個々に会話はしていないので、どんなファンかまではわかりません。老若男女の幅広い層がいて、遠くから来た方もいたのは間違いなく、熱心に聞いていただきました。

最初にご紹介させていただいた『エビ沢キヨミのそふび道』で取材させていただいた時、エビ沢さんの質問「すべてのクリエイターにとって、ものつくりの原点、定義、あきらめずに追及することを学べる展示だと思ったのです」について三池監督はその通りだとお答えいただきました。今回の展示を振り返った時、その辺の手応えなど感じたエピソードなどあったら、ぜひ教えてくだい。
映像系専門学校の学生を案内した際、前例のない仕事にどう取り組んだのか、壊すために作るミニチュアの創意工夫など、良い質問が出てお答えしました。時代は違えどモノづくりの精神は伝わったのではないでしょうか。

ーー今回はファンに限らず映像関係者も数多く来場されました。関係者のみなさんの反応など明かせる範囲でかまいませんので、聞かせてください。
井上さんに縁がある方も大勢来てくれて、「良い展示だった」とほめていただきました。とりわけ井上ご夫妻を知る皆さんはインタビュー映像を見て懐かしんでおられました。

ーー3か月の展示期間もあっという間でした。興味があるけど、まだ来場されてないというファンへ、改めて見所などメッセージをお願いします。
今回の規模での井上泰幸展は二度とありません。円谷英二という偉大な監督を支えた素晴らしい特撮技術者がたくさんいたことを知って欲しいと思います。日本のミニチュア特撮は世界から注目される誇るべき文化です。
(2022年6月13日にメールにてインタビュー)


福岡・岩田屋周辺ミニチュアセットのメイキング写真、 『空の大怪獣ラドン』(1956年)より
© TOHO CO., LTD.


再現されたミニチュアセット前で三池監督(右)とエビ沢キヨミさん(左)


ミニチュアセットの間から怪獣ごっこするエビ沢さん(笑)


井上泰幸 アルファ企画にて、1994年 撮影:斎藤純二

■井上泰幸氏Profile
特撮美術監督■1922年〜2012年。福岡県古賀市出身。第2次世界大戦従軍から負傷して戻り、紆余曲折を経て日本大学芸術学部に籍を置く。そしてバウハウス(1919年のドイツに設立された工芸、写真、デザインなどの美術と建築に関する総合教育を行った学校であり、その流れを汲む合理主義的、機能主義的な芸術)に学んだ山脇巌氏に師事し、東宝で円谷監督のクリエーションを実装する劇的な人生を送り、東宝では渡辺明氏に続いて2代目の特撮美術監督として、重要な役割を果たす。東宝から独立後、アルファ企画を設立し、国際的にも高く評価された数多く作品に関わる。

「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」
2022年3月19日(土)〜2022年6月19日(日)
10時〜18時(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月休(2022年3月21日は開館)、2022年3月22日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 地下2F 〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
観覧料:一般1,700円、大学生・専門学校生・65歳以上1,200円、中高生600円、小学生以下無料
チケット詳細はこちら
問合せ先/東京都現代美術館
TM & © TOHO CO., LTD.
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