- 2021-10-3
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- メディコム・トイ, 東映, 東映レトロソフビコレクション, 東映レトロソフビコレクション10周年, 熊之森恵, 赤司竜彦
■Profile
株式会社メディコム・トイ代表取締役社長。東京都出身。1996年(株)メディコム・トイ設立。キャラクターフィギュアなどを企画製造。2001年には[BE@RBRICK]を発表。2011年には[東映レトロソフビコレクション]スタート。国内外のアーティスト、ブランド、企業と幅広くコラボレーションを展開。おもちゃ以外にもアパレルやインテリアなども展開中。
もともとこのシリーズは赤司氏にとって『人造人間キカイダー』の「ダーク破壊部隊」でのコンプリートが誕生のきっかけ。すでに「ダーク破壊部隊」コンプリートを達成させた赤司氏だが、シリーズが10周年を迎えた今、「東映レトロソフビコレクション」の未来をどう考えているのだろうか? その辺を聞くと驚きの回答が返ってきました。それはなんなのか? ぜひ最後まで読んで確認してください!!
ーー「東映レトロソフビコレクション」が10年を迎えました。こうしたシリーズで10年続くことは、なかなかないと思います。まず現在の心境や感想を教えてください。
熊之森(恵/シリーズ全原型担当)さん、会社のスタッフとがんばってきました。自分でも全て1点ずつ購入していますが、カタログが更新される度に非常に壮大なアーカイヴになりつつあります。ただただ、この仕事に関わらせて頂けている事に感謝しています。
ーー改めてシリーズがスタートした経緯を教えて下さい。
スタンダードの「グレイサイキング」が何故、存在していないのか? という不思議な夢を見た時から10年。ほぼ同時期に熊之森さんから本企画のご提案があり「あ、これはやらないとなんだな」というのがきっかけです。
ーー夢のお告げ! 運命だったんですね! 原型は全て熊之森さんが担当されています。熊之森さんが担当されることになった経緯を教えて下さい。
熊之森さんは発案者であると同時に締切や進行をマネージメントできる素晴らしいスペックをお持ちの方だからでしょう。
ーー第1弾は『仮面ライダー』の「ドクガンダー(成虫)」と『人造人間キカイダー』の「グレイサイキング」でしたね。
「何が良いかなあ」と熊之森さんと御相談しつつ決めました。「グレイサイキング」は夢のお告げを忠実に守りました(笑)。
ーー第1弾に始まりその後、毎月2体以上、リリースは休むことなく現在まで続いています。東映さんのヒーローキャラクターは膨大です。改めてリリースする順番やキャラクターチョイスについて聞かせてください。
当初、当時(『仮面ライダー』放映当時の1970年代)リリースされていない怪人の補完から始まり、途中から全キャラクターの拡充に転化しています。順番は毎月の構成を考えつつ熊之森さんと御相談しています。
ーーシリーズはスタンダード(全高約23cm)をメインにミドルがスタートしキングサイズ、ジャンボサイズ、スタンダードの付属でミニとバリエーションを増やしていますね。
当時のリリースフォーマットを踏襲しつつ、皆さんに楽しんでもらいたいなという感じですね。
ーーこれらのシリーズを展開する上で、どのようなご苦労と楽しみがあったのか聞かせて下さい。
やはり自分のお気に入りの怪人を展開できるタイミングはうれしいですね。苦労というわけではないですが、レトロのフォーマットで、どのように形状を纏めるか頭をひねらなければならない怪人も多々あります。
ーーこのシリーズについては全国のソフビ者から毎月様々な反応があると思います。どのような反応が多いですか?
一番、多いのは「次に〇〇を出してほしい!」的なリクエストです。後は再販のご要望でしょうか。
ーーまたシリーズで個人的に1番思い入れのあるヒーローや怪人を教えてください。
フォルムの秀逸さから「ブラックデスパー」(『イナズマンF』より)が気に入っています。加えて「ハカイダー」は自分の中で殿堂入りしています(笑)。
ーーここまできたら全東映ヒーロー作品のヒーロー&怪人をコンプリートしてほしいと感じています。シリーズの未来をどのように考えているのか教えてください。
お客様の御支持があれば続けられるというシンプルな構造です。私もコンプリートしたいと思っています。
ーーちなみにスタート当初ここまで展開が続くと考えていましたか?
はい。概ね予想通りです。
ーー今後シリーズでは何かサプライズなど企画されているのでしょうか?
コツコツと求道的にシリーズを続けていくのが一番のサプライズかなと思います。30年後も継続してたらビックリでしょう?(笑)
ーー確かに! 10年続けてきたこのシリーズへの思い入れを聞かせてください。
「ショッカー」「ダーク破壊部隊」から始まった本シリーズは、その後拡大を続け、数えきれないくらいの商品化をさせて頂きました。自身の幼少期に受けた影響を、このような形でお仕事にさせて頂けている事が本当にうれしいです。
ーー最後に毎月リリースを期待している全国のソフビ者へひとことお願いします。
商品化の機会の少ないキャラクターもリリースできるのはお客様の御支持の賜物です。いつも本当にありがとうございます。感謝しかありません。
(2021年7月7日/メールにてインタビュー)